
2015.11.9 2位チームとしても歴代2位の勝ち点 |
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ブンデスリーガで49年戦ってきたボルシア・ドルトムントだが、第12節終了時点で今シーズンの29ポイントより多くの勝ち点を手にしていたのは、リーグ優勝を果たした2010-11シーズンのみ。勝利に勝ち点3が与えられるようになって以降の21シーズン中12シーズンは、首位に立てていたはずの勝ち点数だ。
だがシーズンの3分の1を終え、BVBは現在2位。2位での勝ち点として29ポイントという数字は、2001年にバイヤー・レバークーゼンが記録した30に次ぐ歴代2位となる。これで今季チャンピオンズリーグに出場しているボルフスブルク、ボルシア・メンヘングラットバッハ、そしてレバークーゼンにはそれぞれ勝ち点8、10、12差をつけ、さらに地元の宿敵FCシャルケ04との差も9ポイントに広げた。第147回目のダービーを3-2の勝利で終えたあと、トーマス・トゥヘル監督は「チームを心から称賛したい」と話したが、その言葉は、チームが94分間にわたって死闘を繰り広げたこと、そして今季ここまでの見事な出来に向けられたものだった。
今回のダービーは、シーズン22試合目の公式戦であり、ここ3週間での7試合目だった。公式戦の通算成績は18勝3分け1敗。これは見事な戦績であり、すべての大会でここまで好成績を収めたことは今までにない。
シュート数14対9、ボール支配率59パーセントと相手を圧倒したBVBだが、それでも勝利は非常に際どいものだった。これはこのダービーがほかのどんな試合、カップ戦ともまた違う特別なものだからだ。
どれほど特別な試合なのか、予想外のゴールが生まれた瞬間を振り返ってみよう。
1-0:香川真司が最も多くの得点を挙げている相手はシャルケ。しかも今日は珍しくヘディングでゴールを奪った。ブンデスリーガでは通算29ゴールを記録しているが、頭で決めたのは2012年のレバークーゼン戦に続いてわずかに2度目。「自分でも驚いている。ヘディングでの得点はまったく予想していなかったから」と試合後に本人も話している。
2-1:今シーズン、BVBのCKがゴールに結びついたのは57本目にして初めて。ヘンリク・ムヒタリアンのCKにマティアス・ギンターが合わせた。前回CKからゴールを奪ったのは、昨シーズンの第32節。ヘルタ・ベルリン相手にムヒタリアンのCKをネベン・スボティッチがネットに収めた。「ディフェンダーが試合前にゴールやアシストを目標にすることはめったにない」とギンターはコメント。一方、シャルケがヘディングでゴールを奪われたのは、第11節までの990分間で2回しかなかったが、今回の90分間でその数は2倍に増えることになった。
1-1/3-2:過去9回のダービーで、クラース=ヤン・フンテラールが決めたゴールは2つだけ。しかし今日は1試合でBVBから2ゴールを奪い、試合を最後まで緊迫したものに保った。トゥヘル監督は言う。「3-2と追い上げられて試合の様相が一変してしまった。だが後半ロスタイム4分間は相手に一度もチャンスを与えなかった。本当にいい経験になった。最終的にはいい結果に終わったからなおさらだ」
BVBは3-2で勝利するにふさわしい戦いを見せた。そしてチームは歴代2位の好スタートを切り、さらに歴代2位の2位チームとなった。
文:ボリス・ルパート
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