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2019.5.15

グラットバッハでの記憶に残る勝利

グラットバッハでの記憶に残る勝利

VfLボルシア・メンヘングラットバッハにとって、ブンデスリーガで、そして新たなホームスタジアムで初めて敗れた相手がボルシア・ドルトムントだった。そのボルシアMGと顔を合わせる2018-19シーズン最終節を前に、記憶に残るメンヘングラットバッハでの試合の数々を振り返ってみよう。

 

オーバーリーガ西部を戦っていた1950年代から1960年代にかけて、BVBは“もう1チームのボルシア”に対し、アウェーでの11試合で2敗しか喫していない。1953年と1956年には、それぞれ8-0、7-0のスコアでBVBが圧勝。1955年には6-6で引き分けているが、ブンデスリーガ発足前最後のシーズンにも4-3で競り勝った。

 

1試合でPK5本 – 現在もリーグ最多記録

 

ボルシアMGがブンデスリーガを初めて戦ったのは1965年。3試合続けて引き分けた後、ホームでタスマニア・ベルリンに5-0と圧勝したボルシアMGを待ち受けていたのがBVBだった。ブンデスリーガにおける両チームの初対戦は1965年9月11日。この試合はいくつかの理由から記録に残る一戦となった。ボルシアMGにとっては、これがブンデスリーガで初めて黒星を喫した試合。そして現在まで56年間の歴史を持つブンデスリーガにおいて、1試合5本のPKが記録されたのはこの試合しかない。

 

 

まず21分、ボルシアMGのロビンにファウルを受け、BVBのエメリッヒがPKを獲得。エメリッヒが自ら沈めて先制したBVBだったが、前半終了間際にはパウルがペナルティーエリア内でハインケスを倒し、PKを与える。これをミルダーに決められ、1-1に追いつかれたBVBは攻勢を強めると、58分にシュトゥルムのゴールで勝ち越しに成功。しかしリードは長続きせず、62分にはネッツァーのアシストからルップにヘディングでゴールを許した。さらにその3分後、ネッツァーがフリーキックをゴール隅に突き刺し、ボルシアMGが3-2と逆転。試合は壮絶な撃ち合いとなり、続いてBVBがエメリッヒ(67分)とボーザプ(69分)のヘディングシュートで2点を連取し、スコアを4-3とする。だが70分、パウルが再びPKを献上したBVBは、ネッツァーにこれを決められ、4-4に追いつかれてしまった。しかし、この乱戦はまだ終わらない。73分にはエメリッヒが再び獲得したPKを沈め、わずか11分間で記録されたゴールは6を数えることになった…。

 

対するボルシアMGも78分、ミルダーが再びPKを獲得し、またしても同点とする絶好のチャンスを迎える。しかし、1965年の年間最優秀選手となるBVBのGKティルコフスキがミルダーのPKを阻止し、最終的にBVBを5-4の勝利に導いた。

 

グラットバッハを倒して欧州の舞台へ

 

BVBが次にメンヘングラットバッハで勝利を収めたのは1982年。1970年代のボルシアMGがブンデスリーガで5回の優勝を成し遂げるほどの黄金期を迎え、当時のドイツを代表する強豪チームだったことを考えれば、それだけ長く勝てなかったのも不思議ではない。1982年の試合でBVBのヒーローとなったのはルスマン。このディフェンダーが28分に試合唯一のゴールを決め、ブラック&イエローを勝利に導いた(ルスマンは引退後の1990年代初頭にボルシアMGの監督も務めている)。2位のチームを倒したこの勝利は、BVBを16年ぶりとなる欧州カップ戦出場に導く大きな一歩となった。

 

 

その翌年にもBVBは敵地ベッケルベルク・シュタディオンで勝利。クロッツとケセルのゴールで2度にわたってビハインドを覆すと、86分にブルクスミュラーが決勝点を挙げ3-2で競り勝った。このシーズンには最終節まで欧州カップ戦出場の望みをつないでいたBVBだったが、1983年6月4日にホームでボルシアMGに4-6と敗北。一時は3-2でリードしたにもかかわらず、終盤にマテウスとミルのゴールを許して欧州への道を絶たれた。

 

1980年代以降は苦にせず

 

1981年から1990年代末までのBVBは、敵地ベッケルベルクで5勝9分け4敗とまずまずの成績を残した。その中でも特筆すべきなのは、3-0で快勝した1988年3月(得点者:ミル、メラー、ディッケル)と1993年4月(得点者:ザマー、ポシュナー、シャプイザ)の2試合だろう。20世紀最後のメンヘングラットバッハ遠征となった1999年5月29日のシーズン最終節でも、BVBがシャプイザの2ゴールで2-0の勝利を収め、UEFAチャンピオンズリーグ出場権を勝ち取っている。

 

2002年のブンデスリーガ優勝にも大きな役割を果たしたのが、アウェーでボルシアMGを下した第9節だった。直前の4試合で勝ち点4しか獲得できていなかったBVBは、立ち上がりから主導権を掌握。ペースをつかめないボルシアMG守備陣を圧倒し、リッケン(13分)とエベルトン(23分)のゴールで2点を先行する。しかし、その後にリッケンとGKレーマンが負傷交代。38分には2枚目のイエローカードを受けたロシツキーが退場処分となり、以後10人での戦いを余儀なくされてしまう。それでもボルシアMGの反撃をデモのPKによる1点に抑えたブラック&イエローは、この勝利で勢いに乗り、ウインターブレークまでの8試合を6勝1分け1敗で乗り切った。

 

パーティーを台無しに

 

 

ボルシアMGがBVBを地元に迎えた2004-05シーズンの第2節は、新しく完成したホームスタジアム、ノルトパルク・シュタディオンで初めて行われる試合だった。ボルシアMGはウリヒとハウスバイラーのゴールで2-1のリードを奪い、新たなホームで幸先よく勝利を収めるかと思われたが、直後にコレルのゴールを許して2-2に。その数分後にはエベルトンにもネットを揺らされ、お祝いムードに包まれていたノルトパルク・シュタディオンは沈黙に包まれた。ボルシアMGのハウスバイラーが勝ち越しゴール(34分)を奪ってから、エベルトンの決勝点(38分)が生まれるまでの時間はわずか4分間。この試合では5ゴールすべてが前半に記録された。

 

BVBは“ボルシア・パルク”で5勝3分け5敗の通算成績を残しているが、このところ3連勝中。2016年1月23日には3-1(得点者:ロイス、ムヒタリアン、ギュンドアン)、2017年4月22日には3-2(得点者:ロイス、オーバメヤン、ゲレイロ)でそれぞれ勝利し、2018年2月18日にはロイスのゴールとGKビュルキの活躍で1-0と競り勝っている。

 

文:ボリス・ルパート

 

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