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2019.7.14

「700人の村に5000人の観客」

「700人の村に5000人の観客」

それはまさにサッカーの素晴らしさ、その魅力を最大限に感じることができる試合だった。ボルシア・ドルトムントと対戦する権利を得たのは、バーデン・ビュルテンベルク州北部にある人口700人の村、シュバインベルク。この日は試合を観に来たすべての人にとって忘れられない日となった。試合は10-0でBVBの圧勝に終わったが、結果は二の次だった。

 

6試合が予定されているプレシーズンの親善試合初戦に臨んだBVBにとっては、簡単な試合だった。しかし果敢にもそのブンデスリーガの強豪に挑んだアマチュアのクラブ、FCシュバインベルクも、スタジアムに集まった5000人もの観客からの鳴り止まぬ拍手、そしてBVBからの敬意を得るにふさわしい戦いを見せた。彼らは頭脳的かつフェアな守備で39分までスコアを0-1にとどめたのだ。「ケガ人も出ず、すべてが完璧だった。試合にも勝てたしね」とルシアン・ファブレ監督は試合後にコメント。BVBは15人もの選手を欠いていたが、両チームの実力があまりにもかけ離れていたため、楽な試合になることは初めからわかっていた。「最高だよ。700人の村に5000人の観客が詰めかけたなんて」とファブレ監督は続けた。

 

「我々はこの日を60年間待ち望んでいた。クラブのベストイレブンを送り込むつもりだ」。1959年に創設されたFCシュバインベルクのスタジアムアナウンサーは、試合前にそう宣言。24年間トップチームでプレーしてきた42歳のストライカー、マルクス・グロイリッヒにとっては、これが現役最後の試合だった。ブンデスリーガからやってきたトップチームとの直接対決。ゴールこそ記録できなかったものの、アマチュアサッカー選手にとって、これ以上のエンディングがあるだろうか。

 

「ここにはサッカーのあるべき姿がある。サッカーがとても身近で個人的なものとして存在している」と話したのはBVBのハンス・ヨアヒム・バツケCEO。「彼らは持てる力をすべて出し切り、前半は大健闘を見せた」

 

ブラック&イエローはマキシミリアン・フィリップが4ゴールを挙げたほか、トップチームデビューを果たしたトビアス・ラシュルが2ゴールをマーク。さらにマリウス・ボルフ、マテウ・モレイ、エムレ・アイディネル、そして香川真司が1点ずつ記録した。試合終了後、BVBのカルステン・クラマー常務は、FCシュバインベルクの「関係者に心から感謝する」と述べた。「ピッチコンディションは最高だった。ホスピタリティーにも感謝している。ここでの試合をとても楽しむことができた」

 

月曜日からは1週間のアメリカツアーがスタート。現地ではシアトル・サウンダーズ、そしてチャンピオンズリーグを制したリバプールと親善試合を行うことになっている。その後、7月27日から8月2日まではスイスのバートラガーツでの合宿に入り、ウディネーゼ・カルチョ、ザンクト・ガレンとも対戦する。

 

BVBもFCシュバインベルクとの思い出を忘れないだろう。

 

文:ボリス・ルパート

 

 

 

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