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2019.10.4

「正しい方向へ進むための価値ある一歩」

「正しい方向へ進むための価値ある一歩」

ボルシア・ドルトムントのチームバスがホーヘンブシャイ練習場に到着し、2019-20シーズン初の国外遠征が終わりを迎えたのは、日付が変わってから90分後だった。ドルトムントでは航空機の夜間着陸が禁止されているため、選手たちはパーダーボルンでバスに乗り換え、陸路でドルトムントに帰ってきた。

 

オリバー・ランゲ機長の操縦でプラハを飛び立ったチャーター機は、わずか48分でパーダーボルンに到着。その時速800kmというスピードには遠く及ばないかもしれないが、わずか数時間前、SKスラビア・プラハ戦の35分に先制点を奪ったアシュラフ・ハキミの速さも圧巻だった。BVBが自陣ペナルティーエリア端からカウンターに転じると、ユリアン・ブラントとパスを交換したハキミがアフターバーナーを点火。100m近い距離を一気に駆け上がると、相手ペナルティーエリア内でゴールキーパーをかわし、冷静にネットを揺らした。

 

ハキミは試合終了1分前にも同じくカウンターから得点を挙げた。このゴールをアシストしたのもブラントだ。ハキミはこの2点目で祖国モロッコのサッカー史に名を残し、同国史上初めてUEFAチャンピオンズリーグで1試合2得点を記録した選手となった。本人も認めているが、彼にとっては1試合2ゴール自体が久しぶりのことになる。「最後に決めたのは、すごく小さかった頃だね」とハキミ。マルコ・ロイスは「あのスピードは脅威。アシュラフは間違いなく僕らの強力な武器だ」と語った。スポーツディレクターのミヒャエル・ツォルクも同調する。「ウイングの位置で素晴らしいプレーを見せ、勝利に大きく貢献してくれた」

 

 

「もっと早く2点目を奪うべきだった」

 

飛行機の“キャプテン”(ユーロウイングスのランゲ機長)は、横風にあおられた着陸前の機体を見事な操縦桿さばきで立て直した。一方、BVBのキャプテン(ロイス)は、追い風に乗っていたはずのチームが後半にかなり長く劣勢を強いられたと指摘した。「もっと早く2点目を奪うべきだったけど、それができず白熱した試合になった。でも、この試合に勝って喜んでいる。僕らとしては、まずは当たり負けせず、常に注意を怠らないことが肝要。それができて初めて自分たちのスタイルでプレーできるし、連係が可能になる」

 

サイドバックのハキミを中盤左サイドに置き、ブラントをセンターフォワードで起用するプランは完璧に機能した。数字のゲン担ぎから考えても、9番(パコ・アルカセル)が欠場し、10番(マリオ・ゲッツェ)がベンチスタートという状況なら、その2つを合わせた19番(ブラント)に賭けてみたくなるものだ。

 

 

ツォルクSDがファブレ監督の采配を称賛

 

ツォルクSDは「監督のプランが見事にはまった」と評価。「前線ではユリアン・ブラントが不慣れな仕事をこなした。ドリブルに力強さがあり、他の選手とうまく連係できるし、全力を尽くしてくれた」と続けた。ブラントはハキミの2ゴールをお膳立てしただけでなく、後半2分にジェイドン・サンチョの決定機も演出。「中央でのプレーには慣れているので、最前線のポジションも大きな問題にはならなかった」と振り返った。

 

この勝利により、BVBは強豪揃いのグループFで首位に浮上。首位通過の最有力候補はFCバルセロナだが、2位の座を争う最大のライバル、インテル・ミラノに勝ち点3差をつけた。イタリア・セリエAの首位に立つインテルとは、10月23日に敵地で、11月5日にはホームで対戦する。

 

 

ブンデスリーガの重要な3連戦

 

とはいえ、選手たちはチャンピオンズリーグのことを忘れ、SCフライブルクのホームに乗り込む5日のブンデスリーガ(日本時間22時30分キックオフ)に向けて気持ちを切り替えている。首位に勝ち点3差のBVBとしては、これ以上離されないためにも勝利が必要だ。2位RBライプツィヒに勝ち点と得失点差で並ぶフライブルクとの一戦を前に、ロイスは「プラハは正しい方向へ進むための価値ある一歩だった。でもそれだけのことさ」と語った。

 

インターナショナルマッチウィークによる中断期間が終わると、19日にVfLボルシア・メンヘングラットバッハとのホームゲーム、その1週間後には敵地でFCシャルケ04に挑むレビアダービーが控えている。

 

インテルのことを考えるのは、それからだ。

 

文:ボリス・ルパート

 

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