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2017.5.25

「タイトル獲得以上に素晴らしいものはない!」

「タイトル獲得以上に素晴らしいものはない!」

ボルシア・ドルトムントのDFスベン・ベンダーは、目の前に置かれたスタジアムマガジン『ECHT』を見つけると、「どうしてこれがここに?」と切り出した。

 

ブンデスリーガのTSG1899ホッフェンハイム戦で販売された同誌には、FCバイエルン・ミュンヘンを下したDFBポカール準決勝で、ベンダーがアリエン・ロッベンの決定的なシュートをブロックした瞬間の写真が見開きで掲載されている。彼が見事な反応でこのシュートをブロックしていなければ、BVBはベルリンのオリンピアシュタディオンへたどり着けなかったに違いない。その意図を理解した“マニ”は笑みを浮かべながら、このプレーがなぜ大きな反響を巻き起こしたのだろうと聞き返してきた。

 

ミュンヘンでの準決勝を戦い終えたあと、どんな気持ちでしたか?
最高だったよ。勝利を収めて決勝へ勝ち上がったんだからね。それにあの日は僕の誕生日だった。二つも同時に嬉しいことがあるなんて、これ以上は望めないよ。でもその後は取材が相次いで…誰もがあの場面のことを話題にしていた。僕自身はあまりいい気分ではなかったね。

 

 

 

コンディションはどうですか? トレーニングでしっかり準備できてない選手がこの写真のように動けば、内転筋を痛めてもおかしくありません。
心配してくれてありがとう。コンディションが良ければ、あんな風に動いてもケガはしないよ(笑)。

 

もう数週間が経ちましたが、あの瞬間には何を考えていたのですか?
どうにかしてゴールを防ごうと思っただけさ。シュートをブロックするにはギリギリまで身体を伸ばさなければいけなかった。あれは正確にミートした強烈なシュートだったね! 僕のつま先にボールが当たった感覚に続いて、ポストをたたく音も聞こえた。その次に覚えているのは、スタジアムが静かなのはなぜだろうと思ったことさ。あのシュートをどうして防ぐことができたのか、僕にも説明できないね。

 

アリエン・ロッベンも同じだと思います。こうして写真に残ったこの場面を振り返って、どんな感じですか?
もちろんすごく嬉しい。間一髪のタイミングで失点を防いだ上、勝負の流れを引き寄せ、チームの決勝進出につながるプレーになったんだからね。それにこの写真、すごくよく撮れているよ!

 

 

決定的なシュートを阻止し、ファンに愛されるようになったDFはそう多くありませんが、ドルトムントで前例と言えば…
あの選手だね!

 

どうしても比較してしまいますが、ユルゲン・コーラーも敵地オールド・トラフォードで同じようなブロックを披露し、ファンから“サッカーの神”と称えられました。今ではあなたがそう呼ばれていますね
あれは決勝へ進出した喜びをファンが表現する言葉としか言えないよ。とはいえ、彼らに長年認められていることは本当に嬉しい。それに“サッカーの神”と言われようとそうでなかろうと、僕はスベン・ベンダー、あるいは“マニ”のままであり続けるだけさ(笑)。

 

あの場面はどの程度、今シーズンのBVBの戦いぶりや、チームが乗り越えなければならなかった障害を象徴していたのでしょう?
今シーズンの僕らがどのようにして戦ってきたのか、そして成長するためにどう苦しんできたのかをある程度は物語っていたんじゃないかな。僕らは常に自分たちのことを信じていたし、何事にも動じることなく、強い気持ちでチーム一丸となって苦境を乗り越えてきた。あのミュンヘンでの試合は、確かに幸運に恵まれた側面があったかもしれない。でも自分たちでその運を引き寄せたんだ。

 

BVBはDFBポカール史上初めて4年連続の決勝進出を決めました。しかも2012年から主要大会の決勝に6回勝ち上がっています。現在のBVBについてどう思いますか?
ここ数年間はシーズンを通じて安定した戦いができているし、他のチームがオフに入ったあともこうしてタイトルを懸けた勝負に臨むことができている。これは個々の選手がどうだったかではなく、チームとして常にハードワークし、決意を持ってプレーできていることの証しだと思う。だからこそ、主要大会の決勝まで何度も勝ち上がれているんだ。

 

こうして決勝ヘ勝ち上がるまでに、ロマン・バイデンフェラーやマルセル・シュメルツァー、ヌリ・シャヒン、そしてウカシュ・ピシュチェクなど、チームの軸というべき選手たちの存在が大きな力になったのでは?
間違いなく決定的な役割を担っていたね。うちにはこれまですべての決勝を経験し、多くを学んだ選手たちがいる。このような一発勝負の試合は選手を成長させるものだし、再びここまで勝ち上がるにはどうすればいいのかを学ぶことができる。

 

ミュンヘンでも力になったと…
その通りだね。苦しい時間帯をどうにか乗り切ることができれば、絶対にチャンスが来るとチームの誰もが信じていた。

 

果敢なスライディングタックルを見舞っていましたが、あなたはドイツで最も痛みに強い選手と言っても過言ではありません。どの程度までなら痛みを考えずにプレーできるのか、あるいはどこで線引きしているのですか?
どこが限界なのかはわからないな。激しい痛みにも耐えられるとは思うけど、ある程度の段階で自分を守らなければいけなくなる。昔は何も考えていない部分があったけど、そうすることで自分自身を傷つけていたかもしれないね。痛みは何かがおかしくなったという身体からの合図なんだ。

 

 

次も“痛み”に関する質問です。同列で語るのは難しいかもしれませんが、負傷する、あるいは大事な試合に負けるのと、最終的により強い“痛み”を感じるのはどちらでしょう?
簡単には答えられないな。でも僕は何よりもチームを優先する。だからチームが勝てるのなら、自分が負傷しても構わないと思っているよ。

 

BVBが2012年以降の決勝で残してきた成績は、サポーターを安心させるものではありません。しかしチームが“痛み”を乗り越えるために、ベルリンやウェンブリーでの敗北がどれほど役に立っているのでしょう?
役に立っているとは思うけど、個人的に負けるのは絶対に嫌だし、いつだって負けたくない。すごく落ち込むからね。ああいった重要な試合だとショックも大きい。でもどんな試合からも学ぶことができるし、どの決勝にもそれぞれ物語がある。

 

ぜひ聞かせてください!
すべての決勝に共通すること、これは一番大切な部分だけど、それは僕らが勇敢に戦ったという事実さ。僕たちは勝利のために全力を出し切った。2012年には最高のパフォーマンスでバイエルンを苦しめることができた。でもウェンブリー(2013年のチャンピオンズリーグ決勝)2014年のDFBポカール決勝での敗北は、いまだに受け入れることができないんだ。あの2試合では内容が悪くなかったのに負けてしまったからね。マッツ(・フンメルス)のヘディングシュートが認められないという誤審にも泣かされた。2016年のようにPK戦で負けていたら、それでも簡単には受け入れられなかっただろうけど、まだ納得できたと思う。試合はどこかで勝負がつくものだからね。だからPK戦でブラジルに敗れたオリンピックの決勝では、銀メダルを獲得できて嬉しかった。もちろん金メダルが欲しかったけどね。でも27日の決勝で最も役に立つのは、ボルフスブルクに敗れた2015年決勝での教訓だと思う。

 

 

なぜでしょう?
ボルフスブルクは本当に強かった。それは間違いない。でもあの試合は彼らが勝ったというより、僕らが自滅したと言ったほうがいい。僕らは自分たちの手で試合を決めることができたのに、それができないまま、タイトルを獲得するチャンスを逃してしまった。

 

その教訓をアイントラハト・フランクフルトとの決勝にどう生かしますか?
しっかりと気を引き締めて戦わなければいけない。リーグ戦の成績や過去の決勝での実績から僕らのほうが有利と思われているけど、これはフランクフルトにとっても久々にタイトルを奪う絶好のチャンスなんだ。彼らも全力で勝ちにくるはずだし、とても激しい試合になるだろうね。それは覚悟しておかなければいけないし、適切な準備も必要になる。とはいえ、僕らはシーズンを通じて結果を残してきた自分たちのサッカーを貫くまでさ。

 

そして?
タイトルを獲得すること。それ以上に素晴らしいものはないからね!

 

インタビュー:ダニエル・シュトルペ

 

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